13日付けの
サスペンス劇場をお読み頂いた皆様に
続編(?)をお届けいたします。
ちょっと長いっすぅ~~~ (^▽^ゞ
初めて繁殖した子犬が可愛いくて手放せずシャールと
アンジェの兄妹は手元に残しました。一時我が家には
4頭のパピヨンがおりました。
まだまだ繁殖に意欲満々だった時、彼等のと~ちゃん。
つまり雄犬のオーナーさん(Aさん)からこんな言葉を
聞いたのです。
この子(交配した雄犬)は本当は貴女が交配したいって
言ってた犬の子供なのよ。でも、まぁ、色々あって
違う血統書がついてるけどね。
同じ犬舎の繁殖犬を持っている人達はやはり仲が
良くて、グループのような集まりになります。
そのグループには暗黙のルールのようなものが
ありました。「こうしなさい」と言葉にだされる
わけではないのですが、それに従わないことは
イコール グループからの離脱を意味していました。
自分が好きでオルジェとの交配を望んでいた犬は別の
グループの人の所有犬だったのです。
推測するに、Aさんは血統書なんて紙切れは問題じゃない。
結果として好きな犬の息子と交配できたんだから喜びなさい
と言いたかったのでしょう。
臆する事も、悪びれる様子もなく言葉にしました。
よろこぶ?!
いったい誰が?!
良いパピヨンを繁殖したいと夢みた第一歩は交配
相手を決めるところから間違った方向へ進んで
いたのでしょう。それでも、ここから・・・・と
思っていた矢先の出来事でした。
偽の血統書など発行できる筈がないと思いますよね。
誰でも。でも、当時は可能だったのです。
ですから埼玉・愛犬家連続殺人事件も起こりえたのです。
これよりも前にさかのぼりますが、
私の初めてのパピヨンはマルコという男の子です。
大変コートが長く綺麗な子で、彼を気に入って自分の
牝と交配させて欲しいと友人に頼まれた事があります。
大変嬉しかったのですが、お断りさせていただきました。
マルコには遺伝的に重大な欠点があったからです。
外見からは解りませんが、繁殖能力が劣り、子孫に遺伝
するので交配には使うべきではないとされています。
自分の子の欠点を口にするのは気分の良いものではありません。
それも重大とされるものならばなおさらです。
それでも、友人が納得して諦めてくれるならと決心して
それを伝えました。だから、交配はできませんと。
彼女はそれでも良いのだと、あの綺麗なコートが欲しい
からそれを子犬に期待すると、それは熱心に頼まれました。
でも、自分はこうと決めると絶対に折れない頑固なところ
があって譲ることはありませんでした。
「それでも友達でいようね」
そう約束したのに、彼女とはそれっきりになってしまい
ました。年も近く、一緒にドッグ ショウに出かけ、時には
同じリンクに立つライバルでもあったのに。
自分の信じるところを貫いた代償は大きいものでした。
これ以降、牡犬を持たないのはそんな理由からです。
このエピソードから想像して頂けますでしょうか?
自分がAさんの言葉にどのような感情を持ったのか?
Aさんとは段々疎遠になり、結局グループからも離れる事に
なりました。
ブリーダーが複数の犬を持っている場合、生まれた子犬の
両親犬が誰なのか、それはブリーダーにしか解りません。
良い犬を繁殖したい(する)という情熱とプライド、犬を
愛する気持と、そして人間としての良心と、そのどれもが
ブリーダーには必要不可欠だと思います。私にとって尊敬
できるブリーダーとはそれらを兼ね備えている人です。
そして「良心」が欠如するとやがて繁殖への「情熱とプライド」
だけでなく犬への「愛」までもが失われて行くのです。
そのような人達を沢山見てきました。我が家で生まれたシャールの交配を断り、アンジェにお婿さん
を迎えなかったのは偽の血統書を持つ犬を増やしたくなかった
からです。
どのような組み合わせでその犬が繁殖されたのかを知ることは
より理想に近い犬をつくる上でのベースのようなものだと
思っています。それに偽りがあったとしたら、ブリーダーは
何を指針にすれば良いのでしょうか。
あの子達の血統はここで終わり。
それが自分ができる唯一のこと。
それで良かったと心から思っています。
そして
告白したうっかり口を滑らせてくれたAさんに
感謝しています。
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これは○○年も前のお話です。
現在JKCでは一胎子の登録の際にDNA鑑定を義務付けて
いて偽の血統書は申請できなくなってはおりますが、母犬の
DNA鑑定が必須となっていないのでシステムが完璧といえる
のか自分は疑問に感じています。またカラー コピーなどを
使用して虚偽の血統書が流通する事案が発生していると
会報誌に警告が掲載されております。
DNA鑑定について詳細をお知りになりたい方は直接
JKC (社団法人 ジャパン ケネル クラブ)へ
お問い合わせくださいませ。
また、後に信頼できる日本人ブリーダー達に出会った
事も付記させていただきます。それは大変喜ばしいことです。
ですから今は「日本人ブリーダーは信用ならん」
とは思っていません。
って事で次回に続く・・・・
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犬にかかわってる人が、いい人だけのはずないわけだし・・・
お金がかかってくると、さらにね。
そんな世界に、かかわってなくて良かった~って思いますよ。
Megさんみたいな、ブリーダーさんばっかりだったらいいのにね。
残念ながら・・・ね~~~